RIDERS CLUB 2020年 12月号 掲載

好きだから、こだわりたい

Ducati XDiavel DXD [02]

サーキットも楽しめる夢のバイクオーナーさんの想いに応える技術と熱意に感動!

PHOTO / K.MASUKAWA | TEXT / K,ITOH | 取材協力 / モトコルセ 046-220-1711 https://www.motocorse.jp/

川上さんのDXDに中野真矢が乗ってみた!

川上さんのDXDは、前述の通りドゥカティのコンセプトモデル『draXter』がモチーフ。とはいえdraXterは、トップブリッジのずっと下に装着したセパレートハンドル(ハンドルはほとんど切れない)やテールランプの真下にあるようなステップなど、ドラッグスタイルを極端に強調したスタイルなので、現実的な走行は不可能だろう。そこでモトコルセは、Xディアベルがベースのコンプリートマシン「DXC」の技術を投入。じつはノーマルより55cmも後退したライディングステップもDXC用に開発したもので、厚みを増したシート形状と合わせてスポーツライディングに適したポジションが取れる。しかし削り出しのセパレートハンドルは、何度も川上さんとポジション確認し、高さや絞り、垂れ角を決定。非常にアグレッシブでカッコ良いが、常識的に見たらかなり異型のスタイルだけに、果たして乗り味は…と、気になるトコロ。その疑問に答えるべく、中野真矢さんが筑波1000で試乗してみた!

「スリッパークラッチの作動タイミングに少々戸惑いましたが、コレはすぐに慣れました。そしてライディングポジションは…最初はドコに乗れば良いのか迷いました(笑)。でも探っていたら、ココだ!っていうポイントが見つかって、それからは俄然面白くなりました! ハンドリングは軽くて、思わず走行中に前輪を見ちゃいました(笑)。太い後輪はグリップも抜群で、ストレートで不安なく開けられます。サーキットでも楽しめますよ!」小柄な中野さんがDXDに跨ると、さすがにマシンの大きさを感じる。ところが周回を重ねて良いポジションを見つけると、走行ペースもどんどん上昇。DXDの迫力あるフォルムは変わらないが、中野さんがキッチリ手綱を握っているため、その走りはまさにドゥカティの切れ味。「僕はイタリア車のデザインが好きですしカスタムも興味があるので、モーターサイクルショーでは必ずモトコルセさんのブースにお邪魔して隅々まで眺めてワクワクしています。そんな夢のバイクに乗れたのもすごく嬉しいですが、オーナーさんが想い描くバイクを、きちんと乗って楽しめる形に作ってくれる技術力って本当にすごいと思います」

写真補足

上段 1 :フロントフォークはGPマシンでも目にするオーリンズFGR300。SICOM社とコラボで作ったMotoGPタイプのセラミックカーボンディスクにブレンボP4-34/38キャリパーを装備。

上段 2 :チタン製スリップオンサイレンサーは、上下で経も取り出し角も異なる絶妙なデザイン。ポジションの要となるステップは、一見シンプルだが裏面は猛烈に肉抜きされる。

上段 3 :川上さんの要望に合わせてワンオフ制作した削り出しのセパレートハンドル。

下段 1 :LED ブリンカーはビレットステーや樹脂カバーも新造。FGRフォークを支えるステムセットは専用品。

下段 2 :ブレンボの切削マスターに直付けのフルードタンクとカーボンレバーをセット。

下段 3 :厚みを増したダイヤキルトのシート。

下段 4 :カーボンホイールはBSTのラピッドテック3。スピナーのロックナットキャップがお洒落。

下段 5 :DBTデザインのリアアクスルスライダーを装備。

下段 6 :エクステリアおよびタイミングベルト / ラジエターカバー類もすべてドライカーボン。アンダーカウルが低く長いスタイルを強調。

メディア インフォメーション

RIDERS CLUB 2020年 12月号 掲載

巻頭でまず着目したのは、BMWの新グレードとして、いよいよ「M」を冠したロードゴーイングレーサーM1000RRです。

現在判明しているスペックや装備を、可能な限り掲載しています。

そして第一特集では、いま盛り上がりをみせているミドルクラスのスーパースポーツ&ネイキッドを集めました。

「2020年の最も魅力的で期待が高いバイク」と称されたMVアグスタ・SUPERVELOCE 800に、元MotoGPライダー中野真矢さんが国内最速試乗!

「ストレスフリー “Total Control”」をコンセプトに、レースで勝つために復活したホンダ・CBR600RRもサーキットで全開テストしました。

合わせて、その他の気になるミドルスポーツもご紹介。カワサキ・Ninja ZX-6Rはレースレギュレーションにとらわれず、ワインディングを楽しむために最適なバランスを追求した結果、636㏄という排気量を選択しています。また、Moto2のエンジンベースとなった、765㏄3気筒エンジンを搭載するトライアンフ・ストリートトリプルRSをテストライド。693㏄のビッグシングルエンジンを積んだ個性派ネイキッド、ハスクバーナ・ヴィットピレン701も登場します。

第二特集は、最新電子デバイスの解説。最新のバイクは、エンジンブレーキマネージメント、ブレーキコントロール、ローンチコントロール、クイックシフター、リフトコントロール、...

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