RIDE HI 2020年 11月 創刊号 掲載

MOTO CORSE Quality

カスタムとコンプリートの違い

高性能なレーシングパーツを装着するだけでは得られない。感性に問う完成度こそが、コンプリートバイクの存在理由。特別なオーラを放ち、所有し操る悦びを目指してモトコルセが独走する。

文 / 伊藤康司 | 写真 / 真弓悟史 | 協力 モトコルセ / https://www.motocorse.jp/

理想のバイクを目指して

ライダーの夢に応える作り手の情熱

「本当に良い物は、詳しくない人が見ても感じるじゃないですか。華があって、オーラがあって。当社のコンプリートも、そう感じてもらえたら嬉しいですね」。神奈川県の厚木に拠点を構えるモトコルセの代表、近藤さんの言葉だ。

モトコルセはドゥカティ ライフスタイル東京、ドゥカティ埼玉の母体であり、ビモータやヴァイルスなどプレミアムバイクや最高峰レースにも採用される高品位バーツの正規輪入元を務め、オリジナルバーツの開発にも余念がない。そんな同社が力を注ぐのが「コンブリートバイク」の製作であり、冒頭の言葉は、そのバイクを作るうえで目指すべき信念といえる。「メーカーのデザインをリスペクトし理解することから始めます。

市販車にはコストの制約もありますから、本当はこんな素材や部品を使いたかったんじゃないか、こんな仕上げを目指したんじゃないか? など考えます。その上でプロダクトとしての完成度を高めるために、カーボン製のオリジナルパーツやトップクオリティのブレーキやサスペンションなどを用います。ですから奇をてらったり、メーカーが望んでいないと思う造形はしません。そこを踏み外すと、別の物になってしまいます」

今の時代、お金さえ出せば高性能なレーシングパーツも入手できる。しかし、そのパーツを装着するだけで良いバイクになる訳ではない。性能はもちろん、ともすればルックスさえ違和感が生まれる。だからモトコルセは、創業当初からパーツを装着するだけのカスタムではなく、完成されたコンプリートにこだわりその完成度は海外でも認められている。「ペイントやグラフィック、オリジナルのパーツの造形や仕上げなども、ひとめでこれはモトコルセだねと、感じてもらいたいですし、そのために同業の玄人さんが見ても納得の仕上がりを目指しています。そんな想いをカタチにする技術を持ったサプライヤーさんとスタッフに感謝しています」畏怖するまでに美しいコンプリ ートバイクは、趣味世界に没頭したいライダーと、その想いに応えるモトコルセの情熱から生まれる。

写真補足

近藤 伸

こんどう・しん/モトコルセ代表。

1994年にモトコルセの前身であるCORSEを創業。当初は「ビモータのSB6専門」という、極めてニッチなファクトリーショップだったが、同社のSB6SRが0-1マイル計測で327km/hの最高速度公式世界記録を樹立。その経験を活かし、プレミアムバイクをベースに珠玉のコンプ リートバイクを製作し、現在に至る。

bimota TESI-3DCR Speciale 世界限定 6台

TESI-3DCRをベースにMoTeCのフルコンとTFTタイプの多機能ダッシュ、大型エアダクトを有するCR用アッパーカウル、17Lフューエルタンク、STM製 乾式スリッパークラッチ、ブレンボ製 前後レーシングキャリパー&マスター、BST製 カーボンホイールなどを装着。モトコルセコンプリートバイクはビモータ社認定。メーカー保証も付帯する。(写真のセラミックディスクはオプション)

メディア インフォメーション

RIDE HI 2020年 11月 創刊号 掲載

大人になるほどに燃えるバイク好きのMEDIA『RIDE HI』創刊!

最新大型スポーツモデルが200PSや300km/hの途方もない高性能を発揮するため、リスクを回避する電子制御装置を如何に理解して安全にライディングを楽しむかについて特集。

また注目のモデルで、海外から輸入される希少なスポーツモデルを美しい誌面で紹介。

趣味として定着しつつある大型スポーツモデルをライフスタイルとして捉える愛好家やプロのカスタムビルダーなど、マニアックな人々も紹介。さらにこれから大型スポーツモデルに乗ろうとするビギナー向けに、上達への近道となる「ライド・レクチャー」も連載開始します。

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