RIDERS CLUB 2023年 04月号 掲載

好きだから、こだわりたい
モトコルセがまた新たな意欲作をリリースした。ドゥカティ・パニガーレ V4や、ストリートファイターの足まわりを華麗にドレスアップする美しいビレットパーツだ。
Moto GPマシンに匹敵する究極の機能美を纏う
PHOTO / SMAYUMI TEXT / T.YAMASHITA / モトコルセ TEL O46-220-1611 https://www.motocorse.jp/
モトコルセが生み出すカスタムパーツの美点は数あるが、切削加工の美しさは代表的な特徴だ。工数をかけて削り出されるビレットアルミパーツは、まずその造形に目を奪われる。素材の強度や剛性を最大限に生かした形状もさることながら、複雑で精緻な切削面はいつまでも観察していたくなるほどだ。
このたびリリースされた「GPスタイル・加圧式フロントフォークボトムキット」も例外ではなく、これまでにモトコルセが作り出してきたビレットパーツの中でも秀逸なデザインとなっている。最大の特徴は、製品名にもなっている加圧式タンクだ。これによりドゥカティのモトGPマシンのような足まわりのルックスを実現できる。最高級&最高性能のサスペンションである、GPマシンのディテールを再現する愉悦は格別である。といっても、基本的にこれはオイルのリザーバータンクではない。スーパーレッジェーラ V4とパニガーレ V4 R SP2などに装着されているオーリンズ製 NPX25 / 30の場合、リザーバータンクに窒素ガスを封入するが、これによってフォークの性能が変化しないようオイルを圧力調整する。パニガーレ V4 S、ストリートファイター V4 SのBFPフォークの場合、リザーバータンクへの通路を塞ぎ、完全なドレスアップパーツとなる。
加圧式タンクが作り出すディテールもさることながら、注目したいのはボトムブラケットの造形と切削面だ。前述したような、モトコルセのデザインセンスが如何なく発揮されており、未装着のボトムブラケットはまるで独立したアートオブジェクトのような佇まいだ。フロントフォークブレーキキャリパーサポートだから、側面以外は通常あまり見えない。とくに下面となれば、その様子を見られるのはメンテナンスでリフトアップしたとき、あるいは不幸にも転倒したときだけだろう。それなのに、ボトムブラケット下面までしっかりとデザインし、美しい切削加工で仕上げている。見えない部分までも…いや、見えない部分だからこそ手を抜かない。そうしたモトコルセのものづくりに対する真摯な表れている。走行性能を大きく向上させるわけではないが、造形美と哲学を秘めたボトムブラケットは、バイクというの価値をよりいっそう高める。誰もがその美しさに惹かれてドゥカティを買うことを考えれば、これを機能パーツといって過言ではない。
GP スタイル 加圧式フロントフォークボトムキット オーリンズ Φ43mm Ducati Panigale 1199、1299、V4S、V4R、SP1 / 2、Superleggera、Streetfighter V4S、SP1 / 2、FGRT(アフターマーケット用)
108mmピッチ ブレーキキャリパー 320mm ディスク対応 (330mmディスク用ディスタンスカラー付属) 33万8800円
100mmピッチ ブレーキキャリパー 320mm ディスク対応(330mmディスク時はDucati純正装着ディスタンスカラー使用)32万7800円
写真補足
■ 上 : リザーバータンクキャップにはモトコルセ オリジナルのDBTデザインが施されている。中 : 側面にモトコルセのコーポレートマークを刻印。精緻な作り込みが秀逸だ。下 : 純正同様にリバウンドアジャスターダイヤルも備え、ここにもDBTデザインを採用している。
■ キャリパーステーは強度と剛性を保ちつつ、極限まで肉抜き加工し、通常は見えない下面までしっかりとデザイン。切削面の仕上げは美しく、工数と手間の多さを思わせる。
■ 108mmピッチ用には330mmローター換装時に使うカラーが付属する。GPスタイルを追求するならキャリパーも併せて換装したい。
■ フォークボトムはシルバー、ブラック、チタニウム。リザーバータンクはゴールド、ブラック、レッドの各3色展開で、好みで組み合わせることができる。

メディア インフォメーション
RIDERS CLUB 2023年 04月号 掲載
・巻頭特集
SUZUKI KATANA「電子が研いだ現代刀」最新電子デバイスを装備した新型KATANAを、青木宣篤さんがインプレッション。第一声は「これはまったくの別物だ!」でした。
「大鶴義丹×青木宣篤 スペシャル対談」
KATANAが大好きな俳優の大鶴義丹さんが、青木宣篤さんと空冷、水冷モデルの魅力を徹底的に語りつくします!
・加賀山就臣「勝つために走り続けてきた」
全日本ロードレース選手権からの引退を発表した加賀山就臣さんが歩んできた、これまで、そしてこれからについて独占インタビューしました。共に戦ってきたGSX-R1000Rのスペシャルインプレッションも掲載しています。
・R/C IMPRESSION
KAWASAKI Z650RS 独自の魅力で未来を生むミドルヘリテージに、中野真矢さんが初試乗しました。
■巻頭特集 いざ、非日常の世界へ。
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